税理士による失敗事例1

相続税の節税対策を税理士に相談するのは、正しい対策をするにあたり重要です。しかし、相続事例の経験が豊
富な税理士なら、当然しかるべき配慮がされるような事例について、無知な税理士が対応すると、とんでもない
ことになることもあります。今回はそのような失敗事例を紹介します。

1.事例

3人の子どもがいるA氏は、10数年前に妻に先立たれたため、A氏自身の亡き後の相続対策として知り合いの
税理士に相談をしたところ、このままでは相続税が課税される可能性があることから節税対策として現在同居さ
れている次男の妻と養子縁組をして法定相続人を増やすよう助言をされたことから、A氏は次男の妻と養子縁組
をしました。

その後、A氏は亡くなられましたが、四十九日も過ぎたので相続人同士で遺産分割協議を始めたところ、亡くな
ったA氏と次男の妻が養子縁組をしていたことを知った三男が「なぜ、自分たち兄弟に何の相談もなく養子縁組
などしたのか。遺産である土地建物の法定相続分は、自分が生きている間は絶対に譲らない」と激怒し、話がま
ったく進まなくなりました。

2.問題点

A氏から相談を受けた税理士は、相続人同士で誰が何を相続するかの話し合い、いわゆる遺産分割協議において
相続トラブルが起きることを想定できませんでした。この税理士は、人間関係が壊れても節税を重視するタイプ
で、相続業務に携わっている税理士は大勢いますが、残念ながらこのような対応をする人がいるのも事実です。

法定相続人をひとり増やしたことで、いくらの相続税が節税できるというのでしょうか。A氏の場合は、相続財
産から考えても、せいぜい数十万円程度の話だったのに、この税理士は、相続税を節税することばかりに目がい
ってしまって、遺産分割協議におけるトラブルを非常に甘く見ていました。

わずかな相続税を節税できたとしても、相続人同士が当事者同士で解決できないほどに対立してしまって、長い
時間と高額な費用をかけて裁判所で決着を図ることほど不毛で無駄なことはありません。

3.対策

自分の知らないところでいつの間にか相続人が増えているということは、当然ですが各相続人の相続分が減るこ
とを意味します。このような場合、A氏はきちんとした遺言を作成するのはもちろんですが、遺言の中で養子縁
組をするに至った経緯を伝えるとともに、他の相続人に対する配慮をし、理解を求めて、なおかつ遺言書の保管
や遺言内容の実現は、他の相続人から誤解を受けないためにも次男に任せるのは避けて、公平な第三者である専
門家に委ねるべきです。


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