税理士による失敗事例2

相続税の節税対策を税理士に相談するのは、正しい対策をするにあたり重要です。しかし、相続事例の経験が豊
富な税理士なら、当然しかるべき配慮がされるような事例について、無知な税理士が対応すると、とんでもない
ことになることもあります。今回はそのような失敗事例を紹介します。

1.事例

A氏の伯父が突然訪ねてきて、20年前に亡くなった祖父の遺産分割協議を行うから、この協議書に印鑑を押し
て欲しいと言ってきました。その遺産分割協議書は、ある税理士が作成したのですが、相続財産の9割近くを長
男である伯父(A氏の母の兄にあたります)が相続し、A氏には預金の残りであるわずかな金額の現金だけが相
続されるという内容でした。さらに、突然訪ねてきたその日(月末近く)に「今月中に手続きを済ませたいので、
今日この場で印鑑を押してもらいたい」と言い出しました。その場はとにかく帰ってもらいましたが、A氏は当
然納得いくはずがありませんでした。

2.問題点

この税理士は、遺言がない以上は法定相続が原則であり、相続人全員に平等に権利があるのですから相続人全員
が遺産分割協議に参加する自由と権利があるという基本を忘れてしまっています。さらに、本来であれば専門家
として、一般市民の相続に対する誤解を解き、適切なアドバイスをしなければならない責任が立場であるにもか
かわらず、自分勝手な考え方の相続人に加担して、本来であれば守られなければならない他の相続人の権利を侵
害しようとしています。
 
この税理士のように、相続人のひとりの言い分だけを聞いて遺産分割協議書を作成してしまい、あとは自分で他
の相続人から印鑑をもらってくださいという対応をしてしまうと、他の相続人にはつまらない不信感や不公平感
だけが残ってしまい、当事者の話し合いによる円満な解決はまず不可能となってしまいます。

しかも、詳しい説明も何もなく相続財産の9割を独り占めするために突然やってきて押印を迫るというやり方で
解決できると思っている叔父は、人を馬鹿にし過ぎですが、このような自分本位な相続人の言いなりになって、
いい加減な書類を作成する税理士にも、その職からご退場願いたいものです。

3.対策

遺言がない以上は法定相続が原則であり、すべての相続人に平等に権利があるのであって、相続人全員が参加し
て遺産分割協議をすべきです。この遺産分割協議書の内容で構わないのであれば印鑑を押すのも構いません。し
かし、法律上相続する権利があると考えるのであれば、このような事例の経験を豊富に持つ専門家を間に入れて
解決策を探しましょう。自分本位な考え方の相続人がいる場合、相続人当事者だけで冷静に話し合うことはおそ
らく無理です。


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