相続のトラブル事例3

本当によくありがちな相続におけるトラブル事例をご紹介します。

「負債も相続することとなった事例」

1.事例

 A氏は父親が亡くなり、母、弟とともに、父の遺産を相続しました。A氏の父親は小さな会社の社長でしたが、
 父親が亡くなった後は、後を継ぐ者もいないため会社を廃業することにしました。
 
 会社といっても社長自らが現場に出ていくような規模の零細企業でしたので、特に借金もなく会社を廃業する
 のは簡単でした。

 ところが、父親が亡くなって半年も過ぎた頃、突然知らない会社Bから3000万円の支払いを求める内容証
 明郵便が届いたのです。

 さっそく事実関係を調べたところ、父親が生前、友人の会社の連帯保証人になっていたということが判明しま
 した。

 父親の友人の会社に返済能力がないと判断した会社Bは、A氏の父親が亡くなったことを聞きつけ、A氏に返
 済を求めてきました。

2.結論

 相続するときは、不動産や貯金等のプラスの財産だけでなく、借金やローンなどのマイナスの財産も引き継ぎ
 ますので、A氏には、会社Bに対して、3000万円を返済する義務があります。

 連帯保証人は、借主と全く同じ義務や債務を負います。この連帯保証人としての地位は相続することになりま
 す。ですからA氏は、連帯保証人としての地位も相続したことになります。

 
3.対策として

 (1)相続は、プラスの財産だけでなくマイナスの財産も含みます。
 (2)あらかじめ借金などがあることがわかっていれば、相続放棄などの対策もありますので、事前によく確
    認し合っておくことが大事です。
 (3)今回の事例では「相続開始(を知った日)から3ヶ月」を経過していますので、相続放棄ができません。


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